漆塗りについて
本漆塗の特色
本漆塗には数多くの特色がありますが、特に次の4つが主なものです。いずれも漆器の堅牢度を高めるものです。
- 丁寧な作業工程
- 布着せ
- 地の粉下地
- 地縁引き
本漆塗の塗上げ工程は実に丁重をきわめたもので、木地ごしらえから上塗りまで29ないし37工程、手数は普通品で75回、極上品では124回にも及びます。
木地の木目、上縁等損傷しやすい箇所へ漆で麻布を貼る仕事で、指先の腹を使い、空気が入らないよう丁寧に付着させます。
粒子の粗いものより一辺地粉、二辺地粉、三辺地粉と称し、生漆と調合して使用しますが、粘力をつけるために水引のりを混合します。
一辺地、二辺地、三辺地の地付の際、角物(膳、重箱、盆類)や丸物(椀類)の下地が剥離破損し易い上縁の地付の上に、桧皮箆で生漆を塗る技法。
漆塗の技法
- 夜桜塗り・・・黒地に黒色の桜の花びらを描く技法
- 螺鈿(らでん)・・・細かくした貝殻をあしらったもの
- 卵殻・・・白色を表現するため卵の殻を使う技法
- 青漆イジイジ塗り・・・盆の縁を変わり塗りした桑名盆の塗り方
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